【ご令嬢はいつでもシリーズ5】悪役令嬢の厄落とし! 一年契約の婚約者に妬かれても、節約して推しのライブ予約してあるので早く帰りたい。だめなら胃腸薬ください!
中世時代みたいなヨーロッパ家具。引き出しという引き出しを、スコーンスコン片っ端から開けていく。
中には昔の時代の貴族かなんかが着てそうなネグリジェや下着、宝石やリボン、手袋やハンカチ、櫛や香水なんかがぞろぞろ出てきた。
なにここ、すごいお金持ちっぽいけど、やたらとデザインが時代めいてて、しかもすごそうなものばっかり。
古典趣味かなんかなの? でも、正直そんなのどうでもいい!
私のチケット、私のチケットどこ、どこなのよぉ――っ!?
「べ、ベアトリスお嬢様!」
突然、ドアが開いて誰かが入ってきた。
う、うわっ!? メ、メイド服……。
ここ、本当にお金持ちの家なの?
「あっ、あの……っ」
「べアトリスお嬢様、お目覚めになられたのですねっ!?」
「ベア……? あの、私は|楠本容子≪くすもと ようこ≫っていいますけど……」
「お嬢様、ああっ、ようございました! もう一カ月以上もお眠りになったままで……っ! 今すぐ、旦那様と奥様にお知らせを……!」
「えっ、えっ? え……?」