天色ガール【修正版】
「「「…………」」」
五人そろって、鳩が豆鉄砲を食らったような顔であたしを見つめている。
あたしは輝に正体がバレたんじゃないかって。そうでなくとも何か気づかれたんじゃないかって。
その不安で頭がいっぱいで、完全にキャパオーバーだった。
だから────…
「……っ、帰る!!」
彼らの反応を見て、一刻も早くこの場から離れたくなったあたしは、教室に戻ろうと慌てて彼らに背を向けた────が。
「待て」
ガシッと誰かに腕を掴まれた。
誰が……って、白石輝!!
こいつ、まさか気づいたのか……?
「今日は話があって呼んだ」
「な、なんでしょう」
どうかバレてませんようにバレてませんようにバレてませんように……と心の中で必死に願いながら、次の言葉を待つ。
「お前……」
「はいっ!」
「姫になれ」
………………………………はい?