『世界一の物語』 ~人生を成功に導くサクセス・ファンタジー~
 同じ頃、呂嗚流はツアー最終日を迎えていた。
 3か月に渡る演奏旅行が終わろうとしているのだ。 
 長かった……、
 本番前のチェックをすべて終えた呂嗚流の脳裏には、そのすべての演奏会場と観客の歓声が蘇ってきていた。

 最初は北米公演で、いつもの屋内会場とは違って、今回は大リーグの本拠地30か所を巡った。
 ナショナル・リーグ16球団とアメリカン・リーグ14球団の本拠地球場だった。

 イチローが在籍していた『シアトル・マリナーズ』の本拠地で幕を開けた。
 そして、そこから南下して、サンフランシスコを本拠地とする『サンフランシスコ・ジャイアンツ』や『オークランド・アスレチックス』へ、そして、更に南下して大谷と由伸が所属する『ロサンゼルス・ドジャース』や『ロサンゼルス・エンゼルス』へと西海岸を巡ったあと、中部へ移動した。
 デンバー、ダラス、ヒューストン、セントルイス、カンザスシティ、ミネアポリス。
 それが終わると、五大湖の周辺へと場所を移した。
 ミルウォーキー、シカゴ、デトロイト、クリーブランド、トロント。
 そして、最後に東海岸を回った。
 ボストン、フィラデルフィア、ボルチモア、ワシントン。
 勿論フィナーレを飾るのは『ニューヨーク・ヤンキース』の本拠地『ヤンキー・スタジアム』だ。
 アンコールが終わった時の観客の興奮と、夜空に打ち上げられた何百発もの花火を忘れることはないだろう。
 そこで短期間の休養日があったが、すぐに南米公演が始まった。


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