リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
レタスを千切りながらふと我に返る。
久しぶりに再会した子供時代の知り合いに、追われているから匿ってほしいと頼まれたから家に連れてきたけれど、冷静になればなるほど今の状況が不思議でならない。
涼成くんを連れてきてよかったのだろうか。
それに、彼が祖父の付き人に追われている理由もまだ教えてもらえていない。
食べながら詳しく話を聞かないと……!
そんなことを思いながら夜ご飯の支度をすませた。
「どうぞ」
「ありがとう」
ローテーブルに二人分のカレーとサラダを並べる。私も涼成くんの向かいの席に腰を下ろして、さっそく食べ始めた。
「このサラダ美味いな」
「ありがとう。ドレッシングが手作りなの」
「そうか」
あっという間にサラダを食べ終えた涼成くんが次にカレーを口にする。
「これも美味いな」
市販のルーで作ったカレーだけれど美味しいという言葉が聞けてほっとした。
大企業の御曹司である涼成くんは子供の頃から自宅に専属のシェフがいたし、大人になった今でも普段から高級なものを食べているのだろう。
だから、カレーのような家庭的な料理が物珍しく感じるのかもしれない。