リベンジ溺愛婚～冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない～

「祖父には柚葉を愛しているから結婚したいと伝えてある。だから俺に愛されている演技をしてほしい。その指輪はそのためのアイテムのひとつだ」

涼成くんの視線が私から逸れて再び函館山から見える夜景に向かう。

「愛されてる演技って……。難しいこと言うね。それなら涼成くんも私を愛する演技をしないといけないよ」
「もちろん。そのつもりだ」

涼成くん越しに輝く夜景を見ながら、もしかしたらとんでもないことに巻き込まれてしまったのかもしれないと心の中でため息がこぼれた。