リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
『変わらざるを得なかったからな』
再会したばかりの頃に涼成くんが呟いていた言葉が気になる。
会えなかった十六年の間に、彼にいったいなにがあったのだろう……。
そんなことを思いながら歩いていると大きな公園の前にやって来た。
遊具のある広場では親子連れが楽しく遊んでいたり、噴水のある広場のベンチではのんびりと休憩をしている人たちの姿がある。
遊具のある広場に視線を向けると見覚えのある姿を見つけて立ち止まった。
「あの人……」
涼成くんの秘書の男性かもしれない。たしか名前は鳴海さんと言っていた。
まだ数回した会ったことがないし、スーツを着てしっかりと髪を整えたところしか見たことがないからラフな服装と髪型の休日スタイルの彼を見てもすぐに気が付くことができなかった。
鳴海さんと一緒に遊んでいるのは三歳くらいの女の子だ。もしかして娘さんだろうか。
声をかけようか迷っていると鳴海さんも私に気づいたらしい。
「あっ、涼成の奥さん!」
大きな声で呼ばれて恥ずかしくなりつつぺこりと頭を下げた。
鳴海さんが女の子と一緒にこちらに向かって歩いてくる。