リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「こんなところでどうしたの?」
「用事があって、その帰りです」
鳴海さんと話をしていると彼に抱っこされている女の子がじっと私を見つめてくる。
「もしかしてお子さんですか?」
「そう」
鳴海さんが女の子を優しく見つめてうなずいた。
彼が結婚をしているのは左手の薬指の指輪から知っていた。けれど、子供がいるのは知らなかった。
休日だから公園に遊びに来ているのだろう。
「涼成は?」
尋ねられて苦笑する。
「朝から部屋にこもって仕事をしています」
「そっか。相変わらずだなぁ。休日はしっかり休めっていつも言ってるのに」
鳴海さんが困ったように眉を下げる。
そこへひとりの女性が近づいてきた。
彼女と手を繋いでいるのは鳴海さんの娘さんと同じくらいの背丈で、顔もそっくりの女の子だ。
「パパたちみつけたー」
女の子が女性の手を振りほどき、こちらに向かって走ってくる。そして、鳴海さんの足にぎゅっと抱き着いた。
もしかしてこの子も鳴海さんの……。
「もうひとりの娘。双子なんだ」
「そうなんですね。そっくり!」