無気力クールな僕ですが、真面目な天然規格外男子に沼りました。
「反対方向の電車に乗っちゃったから遅れるって」

 スマホをもう一度確認すると、もう間も無く着くとのこと。

「まったくおっちょこちょいなんだから!可愛いなもう!」
「おっちょこちょいすぎて心配なるわ」

 こないだもメンズメイクしてみました!とか言って白粉で真っ白の面にシャドウゴテゴテの陰影をつけて学校に来たから、慌ててトイレに連れ込んで顔を洗わせたところ。
 その時のナギオの顔を思い出したらつい笑ってしまうのを、手で隠す。
 さて、今日はどんな様子で来るだろう。
 無駄に気合い入れてザ・釣り人なファッションで来そうだな。

「そたってナギオのことめっちゃ好きだよな」
「え?」

 佐吉に言われて面食らう。
 めっちゃ好き?

「今もそうだけど、ナギオのこと話す時いつもちょっと嬉しそうにしてる気がする」
「マジ?」

 考えてもなかったことを言われてナギオのことを思い返してみる。
 ナギオはいつも変なことをしでかすからその度笑ってしまう。
 しかもそれが全部天然で、本人はひたすら真剣なところが余計に面白い。
 だから今度はどんなことをするんだろうとずっと見てしまうのだ。
 嬉しそう、というのはよくわからないけど、嫌なこととかも色々どうでも良くなって気持ちが明るくなるのは確かだ。
 これがめっちゃ好き、ということになるんだろうか。
 
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