無気力クールな僕ですが、真面目な天然規格外男子に沼りました。
「なんだよ、二人でBL展開になって俺だけ除け者とかやめろよ〜?」

 冗談めかして佐吉に言われて俺もそう笑って返しつつ、ナギオと俺が薔薇園の中で見つめ合う姿を想像した。

「アホ、ねぇわ」

 ナギオのことは好きだけど、BL展開はさすがに笑う。
 ナギオが真顔でいるだけでなんか面白くて吹き出してしまうぐらいなんだから。
 恋愛するようなロマンチックとは程遠い。

「あ、ナギオー!」

 佐吉が俺越しに堤防入り口の方を見て言った。
 俺もそちらに視線を向ける。

「遅れてすみません!」

 ナギオがガッチャガッチャと大荷物でやってきた。
 バス停から走ってきたのだろう、ひたいから汗を垂らしてものすごい必死の形相だ。
 長袖シャツの上にベージュのベストを着て、そのベストには大きなポケットが胸と脇腹に二つずつ、計四つついている。
 まさに釣り人といえばこんな感じ、という服装だ。
 予想してた通りで、ブハッと吹き出した。

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