冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
頼もしい二本の腕が体に回され、こめかみには彼の頬があたる。

驚きで心臓が大きく波打ち、期待していいのかどうかもわからずうろたえた。

次の瞬間、こらえていたものを吐き出すような声を聞く。

「葵が好きだ」

(えっ……)

そう言われるのをどれだけ夢見たことだろうか。

けれどもすぐには喜べない。

兄妹のような関係が長すぎたせいで、期待する意味とは違うかもしれないと思ってしまう。

「好きって……どういう意味の?」

「すまない、言葉が足りなかったな。昨夜は、俺もまったく同じことを思った」

昨夜は大和に触れたくて、仕事を邪魔をした。

背中合わせで話していたら、いつの間にか寝てしまい、起きるとベットの中だった。

ベッドに運んでくれたのはもちろん大和で、寝言を言っていたと聞かされる。

「『大和さんが好き』。お前にそう言われて、どういう意味の好きなのかと悩んでいた」

「うそっ、私、言っちゃったの!?」

好きだと口で言えないからドレスを借りたというのに、すでに告白済みだったとは衝撃だ。

今さらながらに顔に熱を集中させ、慌てていると、大和の抱きしめる腕の力が強まった。

「先に言わせてすまなかった。俺の気持ちも葵にある。ひとりの大人の女性として、愛してる」

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