冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
誰かに見つかって彼女に迷惑をかけたらどうしようとハラハラしていたので、ホッとした。

そして今、菜美恵から二度目の電話がかかってきた。

「はい、高野です」

『お待たせしてすみません。今、仕事を上がりました』

「おつかれさまです。色々とありがとうございました。すぐにゴルフ場に戻りますね」

『私が届けに行きますと言いたいところなんですけど、ちょっと疲れてしまって。すみませんがこちらで待っています』

日没は間もなくだ。

ナイター設備のあるゴルフ場だが、日没後はコースの半分は営業していないそうで、ゴルファーのいない三番ホールのティーグラウンドで待ち合わせしようと言われた。

ティーグラウンドとは、ホールのスタート地点のことだ。

(受け取るだけだから、そんなに人目を忍ばなくていいのに。門のところじゃダメなの?)

そう思ったが、協力してもらった上に疲れていると言われては反対できない。

なるべく菜美恵の意見に沿いたいと思った。

待ち合わせを約束して電話を切り、ファミリーレストランを出る。

愛車に乗ろうとしたところで、また電話が鳴った。

今度は大和からだ。

出るや否や『どこにいる?』と低い声で問われた。

早く帰る予定を話していたのに、まだ帰宅しないから心配したのだろう。
< 192 / 218 >

この作品をシェア

pagetop