冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
危険がないと言っても、帰宅時間が遅れただけで彼は心配する。

(このスクープは絶対にものにしたいけど、次の仕事はどうしよう。こんなふうに心配させたくないな……)

ここ最近、ずっと考えている問題だ。

過保護はやめてと反抗していた頃とは心境が違う。

愛してくれるから心配せずにいられないのだと、大和の気持ちが伝わるので悩むのだ。

ゴルフ場まで戻り人気のない場所に愛車を止めると、日が沈んで辺りはすっかり暗くなっていた。

菜美恵から説明された通り、クラブハウスに面して左側のコースの半分は照明が灯されておらず、右側の九つのホールだけで夜間の営業をしているようだ。

従業員に見つからないよう忍び込み、指定されたホールを目指す。

(建物から結構遠いのに、なんで三番ホールなんだろう。絶対に見つかりそうにない場所ってことかな?)

舗装されたカート道を急ぎ足で進む。

木々を隔てた右側の営業中のホールから照明が少し届くので、足元に不安はないが、履いているスニーカーのロゴは見えない暗さだ。

十五分ほどかけてやっと三番ホールに着いた。

(遠かった。菜美恵さんは……)

開けたティーグラウンドに立ち、薄闇の中で辺りを見回す。

少し先は池になっていて、暗い水面が奥へと広がっている。

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