冷血硬派な公安警察の庇護欲が激愛に変わるとき~燃え上がる熱情に抗えない~
「俺はとっくになってる。葵もおかしくなれ」

手首を掴まれ、シーツに縫いつけられた。

その手に体重がのせられ、さらにリズムが速まる。

頭が真っ白になった次の瞬間、十三年分の想いを込めたような声が降ってきた。

「やっと手に入れたんだ。一生、葵を離さない」

(うん。ずっと、ずっと、離さないで……)



カーテンの隙間から差し込む柔らかい日差しで目が覚めた。

(体がだるい。どうしてだろう?)

寝起きは悪くない方なのに、今朝はやけに頭がぼんやりしていた。

窓からドア側へと寝返りを打つと、頬杖をついて横たわる大和と視線が合う。

「葵、おはよう」

肩や腕、大胸筋まで肌をさらしている彼に心臓が波打つ。

葵も毛布の下は裸だ。

昨夜の情事をいっぺんに思い出し、寝ぼけ気分が吹き飛んだ。

「お、おはよ……」

「体は大丈夫か?」

「うん……」

気遣われるのも恥ずかしく、どんな顔をしていいのかわからない。

もじもじしながら自分の体を抱きしめると、ふと指に違和感を覚えて毛布から左手を出した。

「あっ」

薬指にダイヤの指輪がはめられている。

驚いて視線を大和に戻すなり、真顔で言われる。

「結婚しよう」

「えっ……」

つき合いたてなのに、というのが正直な心境だ。

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