春待つ彼のシュガーアプローチ
「声を弾ませて凄く嬉しそうに話す一面もあるんだな~っていう驚きが半分、その姿が可愛くて見惚れてたのが半分かな」
気持ちの内訳は私の想定外で。
そんな風に思われながら見られていたのかと思うと、気恥ずかしくて顔が熱くなる。
「過去の出来事も“話したい”と思った時にどんどん話してよ。俺もそうするから。お互いのことを知る、そのための期間でしょ?」
「……うん」
そう……だよね。
二人で会話を交わした分、相手を知ることが出来るし自分のことを知ってもらうことが出来る。
思い出話も躊躇わず、気軽に喋っていいんだ。
「それじゃあ、さっきの続き……えっとどこまで話したっけ」
「第1回図書委員会のところまで聞いたよ」
「そ、そっか。それでね……」
ぎこちなく再開させる私の隣で優しい眼差しを向けてくれる氷乃瀬くん。
時おり相槌を打って、微笑ましそうに耳を傾けてくれる姿に心がじんわりと温かくなる。
思い出話だけじゃなく、他愛のない話に花を咲かせながら、私たちは終始和やかな雰囲気で店内の文具や雑貨を見て回った。