天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
その後またベッドで声が枯れるほど鳴かされる。

ど、どんだけなのこの人。

夜の食事もとり、お酒を飲み交わしながらキスをする。

そして酔いも回ってきた頃律にピアノの前に座らせられる。

「翠、これずっと弾いてて」

そう言ってポーンと後ろから見本の音を鳴らしてみせる律。

「こう?」

私は律を見上げる。

「そ、そのままな?」

するとそれに合わせて律がピアノを弾き出した。

「すごい! これ聞いた事ある!」

そう言って振り返ればすぐに律の顔。
律は私を見下ろしフッと笑う。

「んじゃ次これ」

私はまた真似して弾いてみると律はまた違う曲を弾き始めた。

「あはは! これも!? 楽しい!」

律に後ろから抱きしめられてるような感覚になってくる。

律の頬に弾きながらチュッとキスをした。



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