バッカスの女神様はオトコを知らない
シスターに「お前」呼ばわりはさすがによくないだろう。

「たぶん、甘口のワインです。でも苦味が少しあって?」

「なななんんだ?それは」

ダニエルは狼狽のあまり、葉巻を指から落としてしまった。

「あなたのキス、いや、粘膜接触で感じた風味なのですが・・・今まで飲んだことのないお酒のようで」

デラシアは何かを思い出すように、目を天井に移した。

「ジュニパーベリー、あとビールのような・・それが何なのか、どうしても知りたいのです」

「それが再現できれば、新しいお酒ができる可能性を感じました」

ダニエルも腕組みをして、考え込んだ。

「甘い・・・と言ったな」

キスは甘かったのか・・・

そして、分析をしていたのかと思うと、ダニエルは複雑な気分になった。

「ええ、甘さがワインに近い、アルコール度数も同じくらいでしょう」
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