バッカスの女神様はオトコを知らない
「昨日はパーティで、酒の卸業者が多く来ていたからな。
俺もいろいろな種類を飲んだし」

「たぶん、最後に飲んだお酒だと思います」

デラシアは冷静に言った。

あのキスの直前に飲んだ酒は、いったい何だったのか?

娼館のオンナたちとバカ騒ぎをして、酔っ払っていたから何を飲んだのか、まったく覚えていない。

味なんて考えていなかった。

ダニエルは頭を抱え、内線電話を手にした。

「マークス、ちょっと来てくれ」

「昨日のパーティで、どんな酒がだされていたか、覚えているか?」

入って来たマークスは、デラシアをチラリと見たが

「ビール、ブルワリー関係も多かったから、クラフトビールが多く出ていましたね。
他にはワイン、ラム、ブランデー、ウオッカ、リキュール、ウィスキー、ジン・コニャック・・・あと、乳白色の地酒も」

「甘口のお酒で、ワインに似ているけど、少し苦味があって、レモンマートルのハーブと柑橘系?」

デラシアがすぐに説明を続けた。

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