みんなだまされてますっ!~取り扱い注意なウラの顔×4⁉
「ずいぶん、祐希と仲良くなったんだな」
その日も澪くんと夕食の片付けをしていて、ふいにそんなことを言われた。
「そうかなぁ?そうだったらうれしいなぁ…」
祐希くんとは相変わらず女の子への苦手克服練習として、よくおしゃべりをしているんだ。
私はいつも楽しいけれど、祐希くんもそう思ってくれているのかな?
「今朝も結人が部屋で寝てたって?」
「え?あー、うん、そうなの」
雪城先輩は寝ぼけているのかそうでないのか、よく私の部屋のベッドで寝ている。
きれいな顔が間近にあって、相変わらず驚くことが多いけれど、それも少し慣れてきた。
「もう少し警戒したら?男ばっかりなんだから」
澪くんがうんざりしたように吐き出す。
「え?でもみんな優しいし」
「頭までケーキでできてんのかってくらい甘いな」
「えー!なにそれっ!」
澪くんにしては少し辛口な言葉だった。
いつもはこんなこと言わないのに。
この前からなんだか澪くんのようすがおかしい。
私、なにかしちゃったのかなぁ…。