エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
「これ、ありがとうございました。助かりました」

あの時借りた上着だ。
拓海の家で洗濯したもの。

「ん?」

はじめて顔をあげてわたしをじっと見た。

「役立ったならよかったわ」

そして黙って袋を受け取って、そしてボソッと言った。

「心が問題なさそうでよかったわ。心配してたの」

「それはお互い様です」

「そうね。提案があるの」

「なんでしょう?」

「こんどサシで飲みに行かない?」

「わたしウーロン茶ですけどそれでもいいなら」

「望むところよ」

にっと桐生さんが笑った。
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