エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
冷たいままのおつゆをもってきて、拓海の口にスプーンで流し込むと「うまい」と言った。
時計を見たら7時だったので、病院に行くために頓服を飲んでもらって、わたしは会社に連絡した。


今日は行けない。
拓海をほおっていくわけにはいかないもの。

「由莉愛、仕事行きな」

「え?」

「俺ひとりで病院行くからさ」

頓服で熱が下がったからか少し楽そうに言うので、わたしは思わず言い返してしまった。

「いや、行かない」

「え?」

びっくりしたようにこちらを見る。

「拓海ほおっていけるわけない。39度も熱あるのに、わたしにも少しくらい頼って欲しい」

「由莉愛。でも仕事休むことになるよ」

「いいの。休む。タクシー呼ぶから待ってて」

半ば強引にわたしは拓海に付き添い、近所の病院へと向かった。
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