エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
「由莉愛。聞き分けないね。帰りな。俺たちもう別れたんだよ」

「別れてない」

「別れたの」

中に入ろうとする。

拓海の姿がマンションの入り口に消えようとしたその瞬間、わたしはもうどうしたらいいかわからなくて何か口にしなきゃと思って口を開いた。

「わたしの王子様なの」

わたしがそういうと、拓海がぴくっとして止まる。
あっ。止まってくれた。
続ける。

「大学1年の時からずっとマリーズコーヒーに来ていたでしょう?それをずっと見てたの」

動かない。
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