エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
とても泣いていた。

拓海が泣いている。

衝撃を受けた。

「俺が…お前を綺麗な女にしたくてプロデュースしたはずのお前の輝きが他の男の眼に映るのが耐えられなくなるなんて思ったこともなかったんだよ。このままおまえと付き合ってたら俺はぎゅうぎゅうにお前を束縛しちまうから、そんなことも許せない。お前はお前であるべきだ。夢だった仕事できてるお前を後悔させたくない」

はじめてだった。
拓海がこんなにわたしに感情をぶつけたのは。

いつもわたしを心地よくさせることを最優先してくれている人だったから。

わたしの胸の奥がチカチカと音をたてるのがわかる。

すごい。拓海を…
拓海を怒らせてる。わたし。

感情ぶつけてくれてる。こんな頼りないわたしに。

嬉しい。
< 279 / 301 >

この作品をシェア

pagetop