エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
謝るしかなかった。傷つけてるのは俺だ。
まぁでも別れたいと言い出したのは美波からだったし、俺はそのときはふつうにこれからも美波とやっていくつもりだったのだから。
けど、美波は気づいていたのだ。俺が美波を女として見ていないことを。
だから営業をやめたのだと美波は言った。

「なのに、専務と噂たてられるし、ばっかみたい。結局あんたにも振り向いてもらえなかったしね」

最後には「幸せにね」と言ってくれた。

「会社辞めるわ。わたし。田舎帰る」

「え?」

「旅館つごうかな。なんてね」

こいつなら旅館切り盛りしてる方が似合ってるなと思った。
結婚して家に入る器ではない。
男並みのやり手だから。

由莉愛の会社にいたあのちょっとめんどくさそうな男のことも最後にはちゃんとマウントとってやらないといけない。
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