エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
店を出ると、俺は由莉愛ちゃんの手をとった。


「人多すぎて危ないからつないどこう」

そして指をがっしりとからめた。
いわゆる恋人つなぎというやつだ。

由莉愛ちゃんの身体が一瞬固くなるのがわかる。
意識はしているらしい。

だけど、男としてしているのかと言ったら…
ただ単に性格的にだれでも意識してしまうからだけな気もする。

「え、えっと」

「何?」

有無は言わせない。

他のやつがちらちら見ている中、こいつは俺の女だと示さなければならない。

「い、いえ」

俯いているので言った。

「顔あげて。由莉愛ちゃん」

「だけど、怖いです」

「大丈夫。俺いるじゃん」

にっこり笑うと、由莉愛ちゃんはゆっくり顔を上げた。

「そうそう。めちゃくちゃいいよ。自信持ちな。由莉愛ちゃんは綺麗だから」

「わたしが綺麗?」
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