エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
「ゲームはひとりだったわたしをずっと支えてくれたもので、同じような境遇の人の手助けになれたらなって。幸いいい頭をもらって生まれたのでプログラムは得意ですし。けど、話すのが苦手なので、就活できるかなってずっと不安で。マリーズコーヒーでバイトしてるのも引っ込み思案を変えたかったからなんですけど、今のところなかなか難しくて」

「ひとりだったわたしって…」

「えっとそれはですね…3歳で両親が離婚して、父方のおばあちゃんに育てられて、さんざんおまえは息子を裏切った母に顔がそっくりだから顔を見せるなっていじめられて、小学校になったら父がフランスに呼び寄せて、同棲するフランス人とかアメリカ人の女性にいじめられて…っていう生活を送ってたからかな」

ははって笑いながら由莉愛ちゃんが言ったけど、俺にとってはびっくりの話だった。
俺の境遇も大概だと思っていたけれど、それどころじゃない。
父親の愛人と海外で暮らすだと。
どんなんだそれ。

祖母が顔を否定するだと。
3歳の子の?

信じられない。
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