君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
「郡司くん?」
顔を上げると、そこには、五十代半ばのスーツ姿の男性が立っていた。
「森下管理官。お疲れ様です」
立ち上がる要くんに続いて私も立つ。
「お疲れ様」
森下さんと呼ばれた男性は、要くんの隣にいる私を見た。
「紹介します。恋人の今井花音さんです」
(恋人の……)
「花音、僕の上司の森下さんだ」
そう言われ、私はできるだけ丁寧に背中を丸め、頭を下げた。
「はじめまして、今井花音と申します」
「はじめまして、森下です」
森下さんは親しみやすい笑顔を浮かべてくれた。
SPになるには、上司からの推薦が必要らしく、要くんは森下さんからの推薦を受けSPになったと言う。
「今は現場を退いているけど、森下さんはとても優秀なSPなんだ」
「やだな郡司くん、褒めても何も出ないよ」
「事実を言ったまでですよ」
和やかな二人の雰囲気から、信頼し合っている関係性が見て取れた。
「それにしても、君にこんな素敵な恋人がいるなんて知らなかったな。どうりで縁談を断るわけだ」
(縁談……? 要くん、縁談を持ちかけられていたの?)
要くんに縁談相手がいたなんて初耳だった。でも、モテる彼のことだから、そう言う話があってもおかしくはない。
「結婚式には、ぜひ招待してくれよ」
「け、結婚!?……あっ……」
驚いて、つい大きな声を出してしまった。すいませんと頭を下げる私を見て、森下さんは、本当に可愛らしいなと笑ってくれた。
「気が早いですよ。でも、近い将来そうなるかと。その時は必ずご招待させていただきます」
要くんの返答に、森下さんは満足げに頷くと、そのまま警視庁を出て行った。
私はホッと胸を撫で下ろす。
(びっくりした……今のは、社交辞令みたいなものだよね)
分かってるけど、まさか結婚という言葉が出てくるとは思わなかった。
(近い将来そうなる。それって……)
要くんを見ると、目が合った彼は意味深な笑みを浮かべた。
「なに?」
甘い声でそう問いかけられ、胸がざわめき出す。
要くんは、私が何を思っているのか絶対に分かっている。分かっているのに、そうやって聞いてきている。
(いじわるだ)
そう思いながらも、私の胸は高鳴ってしまう。
なんだか悔しい気もする。
顔を上げると、そこには、五十代半ばのスーツ姿の男性が立っていた。
「森下管理官。お疲れ様です」
立ち上がる要くんに続いて私も立つ。
「お疲れ様」
森下さんと呼ばれた男性は、要くんの隣にいる私を見た。
「紹介します。恋人の今井花音さんです」
(恋人の……)
「花音、僕の上司の森下さんだ」
そう言われ、私はできるだけ丁寧に背中を丸め、頭を下げた。
「はじめまして、今井花音と申します」
「はじめまして、森下です」
森下さんは親しみやすい笑顔を浮かべてくれた。
SPになるには、上司からの推薦が必要らしく、要くんは森下さんからの推薦を受けSPになったと言う。
「今は現場を退いているけど、森下さんはとても優秀なSPなんだ」
「やだな郡司くん、褒めても何も出ないよ」
「事実を言ったまでですよ」
和やかな二人の雰囲気から、信頼し合っている関係性が見て取れた。
「それにしても、君にこんな素敵な恋人がいるなんて知らなかったな。どうりで縁談を断るわけだ」
(縁談……? 要くん、縁談を持ちかけられていたの?)
要くんに縁談相手がいたなんて初耳だった。でも、モテる彼のことだから、そう言う話があってもおかしくはない。
「結婚式には、ぜひ招待してくれよ」
「け、結婚!?……あっ……」
驚いて、つい大きな声を出してしまった。すいませんと頭を下げる私を見て、森下さんは、本当に可愛らしいなと笑ってくれた。
「気が早いですよ。でも、近い将来そうなるかと。その時は必ずご招待させていただきます」
要くんの返答に、森下さんは満足げに頷くと、そのまま警視庁を出て行った。
私はホッと胸を撫で下ろす。
(びっくりした……今のは、社交辞令みたいなものだよね)
分かってるけど、まさか結婚という言葉が出てくるとは思わなかった。
(近い将来そうなる。それって……)
要くんを見ると、目が合った彼は意味深な笑みを浮かべた。
「なに?」
甘い声でそう問いかけられ、胸がざわめき出す。
要くんは、私が何を思っているのか絶対に分かっている。分かっているのに、そうやって聞いてきている。
(いじわるだ)
そう思いながらも、私の胸は高鳴ってしまう。
なんだか悔しい気もする。