君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
藤の姿が見えなくなると、愛美は体を密着させてきた。
「ねえ、この後お時間ある? 一緒にお茶しない?」
「申し訳ありません。仕事がありますので」
まとわりつく体を離しながら笑顔でそう言うと、案の定、愛美は怒ったように頬を膨らませる。
上目遣いでじっとこちらを見る愛美。自分ではその顔が可愛いと思っているのだろうが、僕にはただ大袈裟に頬を膨らませているようにしか見えない。
「要さんはいつもそう。本当は私と一緒にいたくないだけじゃなくて?」
よく分かっているじゃないか、その通りだと言いたいところだが、本音は飲み込む。
「本当に仕事があるんです」
勘弁して下さいと、苦笑いでそう答えると、愛美は「ふーん」と壁にもたれかかるが、すぐに何かに感化されたように、壁から背を離す。
「縁談、私がお父様に頼んだの。気づいているだろうけど、私、あなたが好きなの。初めて会った時から」
直球に自分の思いを口にする愛美。
(まあ、そんなことだろうとは思っていた)
第三係は、主に海外からの来賓警護担当している。伊勢谷元総理のように、内閣総理大臣の警護は本来、第一係の担当。
現役時代から彼の警護を担当したことがあると言うのも、伊勢谷元総理の指名があったから。正確には、愛美のわがままがあったから。
初めて彼の警護を担当したのは半年前。急な警護依頼だったため自員を確保できず、第三係からヘルプを出すことになった。そのヘルプに行ったのが僕だったというわけだ。愛美ともその時、初めて会った。以来、愛美に好意をもたれ、伊勢谷元総理の警護をするようになった。
SPはその仕事柄ゆえ、常に人手不足に悩まされている。応援要請も珍しいことではないが、正直こういうことは迷惑だ。元総理の指名となれば、こちらが断ることは出来ないことを愛美は知っている。彼女はそれを逆手に取っているのだ。
「ねえ、この後お時間ある? 一緒にお茶しない?」
「申し訳ありません。仕事がありますので」
まとわりつく体を離しながら笑顔でそう言うと、案の定、愛美は怒ったように頬を膨らませる。
上目遣いでじっとこちらを見る愛美。自分ではその顔が可愛いと思っているのだろうが、僕にはただ大袈裟に頬を膨らませているようにしか見えない。
「要さんはいつもそう。本当は私と一緒にいたくないだけじゃなくて?」
よく分かっているじゃないか、その通りだと言いたいところだが、本音は飲み込む。
「本当に仕事があるんです」
勘弁して下さいと、苦笑いでそう答えると、愛美は「ふーん」と壁にもたれかかるが、すぐに何かに感化されたように、壁から背を離す。
「縁談、私がお父様に頼んだの。気づいているだろうけど、私、あなたが好きなの。初めて会った時から」
直球に自分の思いを口にする愛美。
(まあ、そんなことだろうとは思っていた)
第三係は、主に海外からの来賓警護担当している。伊勢谷元総理のように、内閣総理大臣の警護は本来、第一係の担当。
現役時代から彼の警護を担当したことがあると言うのも、伊勢谷元総理の指名があったから。正確には、愛美のわがままがあったから。
初めて彼の警護を担当したのは半年前。急な警護依頼だったため自員を確保できず、第三係からヘルプを出すことになった。そのヘルプに行ったのが僕だったというわけだ。愛美ともその時、初めて会った。以来、愛美に好意をもたれ、伊勢谷元総理の警護をするようになった。
SPはその仕事柄ゆえ、常に人手不足に悩まされている。応援要請も珍しいことではないが、正直こういうことは迷惑だ。元総理の指名となれば、こちらが断ることは出来ないことを愛美は知っている。彼女はそれを逆手に取っているのだ。