君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
朝食を済ませると、一度私の家に戻り、それから店まで送ってもらった。
「じゃあ、また帰りに。今日は少し遅くなるかもしれないから、僕が来るまで店の戸締りしっかりね」
「う、うん……」
(もう、バイバイか)
繋いでいた手を無意識にぎゅっとに握ってしまう。
一日一緒に過ごしたせいか、いつも以上に離れがたくて、手を離せなかった。
「花音?」
「あっ、ごめん……」
呼びかけにハッとして、手を離す。
名残惜しいけど、彼を困らせてしまう。
そんな私の気持ちに気づいてか、要くんは宥めるように、指先で私の頬を軽く撫でた。
「もう少しの辛抱だよ。来週には、一緒に暮らせるから」
そう言い、私の両腕を掴むと、背中を丸め、額にキスをした。
額から、じんわりと熱を感じる。
「あらあら」
通りかかった年配の女性が、微笑ましそうに私たちを見ている。
(み、見られてた……!)
恥ずかしくて、彼を急かす。
「お仕事! お仕事に行こうお互い!」
「ふふふっ、そうだね」
顔を赤く染める私に、要くんは楽しそうにそう言った。
(早く、来週にならないかな)
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