君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
店の外に出ると、たく兄は私の腕を引いて歩く。
「たく兄、腕痛い」
そう言うと、たく兄の足が止まった。
「……悪い」
言いながら、すまなそうに手を離される。
「さっきのことだけど、私、本当に彼と結婚したいと思ってて」
なんでだろうか。たく兄がこっちを見ない。いつもは目を合わせて話を聞いてくれるのに、いきなり結婚なんて言ったから、怒ってるのかもしれない。
「たく兄……」
「そうなんだろうな」
私の右手の指輪を見て、たく兄はどこか落胆したように言う。
(怒ってるというより、ショックを受けている……? どうして?)
「あいつ、仕事とか何してんの」
「警察官」
「警官?」
「うん、警備部の警護課ってところにいて、SPやってる」
「ふーん。SPね……」
胸の前で腕組みをするたく兄。要くんのことが、相当気に食わないように見える。
「あいつ、お前の家のこと知ってんのかよ」
「えっ……そ、それは……」
口ごもる私を見て、たく兄は呆れたように深いため息をつく。
「あのな、結婚ってのは好きだからって理由だけでするもんじゃねーんだよ。もっとちゃんと互いのことを知ってだな……」
俯いた私を見て、たく兄は無造作に頭を掻く。
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