君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
店に戻ると、私の顔を見た要くんは、瞬時に何かを感じ取ったようで。
「どうかした?」
心配そうな声色をして、私の側に来る。
彼を信用してるし、頼ってる。でも、家のことには巻き込みたくはない。
愛しているからこそ。
俯いていた顔を上げ、笑みを浮かべる。
「ううん、なんでもないの」
「僕の前では、無理して笑わなくていいから」
そう言われ、貼り付けていた笑顔が崩れ落ちた。
(要くんには、私の下手くそな作り笑顔は通じない)
「ごめん。ごめん要くん」
「どうして花音が謝るの?」
「ごめんね……」
今はただ、そう言うしかなかった。
(神様……)
どうか私から彼を奪わないで下さい。他の何もいらないから、彼だけは。
胸元に顔を寄せ、両手でしがみつく私に、要くんは混乱しながらも、優しく頭を撫で抱きしめてくれた。
(この人だけは、もう失いたくない……)
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