君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
警視庁のロビーを歩きながら、数日前の出来事について考えていた。
東海匠。花の卸業者で、東海花園の御曹司。会社の経営も安定してるし、これと言って不審な経歴はない。強いて言うならば、幼馴染だと言っていたが、妙に彼女との距離が近いし、世話を焼こうとする。
(彼女が好きだから?)
可愛い彼女だから、その可能性はあり得そうだが、単にそれだけじゃない気がするのは考え込みすぎだろうか。
彼女はというと、あの男と会ってからと言うもの、どこか浮かない顔をしている。今朝なんて、どこか心ここに在らずだった。
(あいつがストーカー?)
「はっ……」
そう思って、馬鹿なことを考えたと自嘲する。
ありえない。警察官の自分から見て、あの男は犯罪を犯すような人間には見えなかった。この目に狂いはないはず。第一、あんな近くにいられるやつがストーカーになる必要がどこにある。
では、この妙な気掛かりはなんなのか。
「郡司警部!」
後ろからポンと背中を叩かれる。
足を止め振り向くと、久々な奴の顔が見えた。
「なんだ、才川か」
「なんだってなんだよ」
僕の返しに、才川は失笑したような笑みを浮かべる。
才川宏人(さいかわ ひろと)は刑事部生活安全課の刑事。彼も同じ大学出身で、警察学校では同期だった。
「こんなところで会うなんて珍しいな」
同じ警視庁にいても、部署が違うと会うことはあまりない。警護対象者によっては、刑事部と合同任務にあたることもあるが、それも稀な話だ。
宿舎に住んでいた頃は、よく才川が部屋に来ていたりしてたが、出た今はそれもないから、会う機会はほんとに減った。
「そうだな。お前はこれから昼飯か?」
「まあーね」
そう言って、片手に持っていたコンビニ袋を顔の横に掲げる。
刑事部のエースである才川が昼飯を食べられるということは、日本が平和である証だ。
東海匠。花の卸業者で、東海花園の御曹司。会社の経営も安定してるし、これと言って不審な経歴はない。強いて言うならば、幼馴染だと言っていたが、妙に彼女との距離が近いし、世話を焼こうとする。
(彼女が好きだから?)
可愛い彼女だから、その可能性はあり得そうだが、単にそれだけじゃない気がするのは考え込みすぎだろうか。
彼女はというと、あの男と会ってからと言うもの、どこか浮かない顔をしている。今朝なんて、どこか心ここに在らずだった。
(あいつがストーカー?)
「はっ……」
そう思って、馬鹿なことを考えたと自嘲する。
ありえない。警察官の自分から見て、あの男は犯罪を犯すような人間には見えなかった。この目に狂いはないはず。第一、あんな近くにいられるやつがストーカーになる必要がどこにある。
では、この妙な気掛かりはなんなのか。
「郡司警部!」
後ろからポンと背中を叩かれる。
足を止め振り向くと、久々な奴の顔が見えた。
「なんだ、才川か」
「なんだってなんだよ」
僕の返しに、才川は失笑したような笑みを浮かべる。
才川宏人(さいかわ ひろと)は刑事部生活安全課の刑事。彼も同じ大学出身で、警察学校では同期だった。
「こんなところで会うなんて珍しいな」
同じ警視庁にいても、部署が違うと会うことはあまりない。警護対象者によっては、刑事部と合同任務にあたることもあるが、それも稀な話だ。
宿舎に住んでいた頃は、よく才川が部屋に来ていたりしてたが、出た今はそれもないから、会う機会はほんとに減った。
「そうだな。お前はこれから昼飯か?」
「まあーね」
そう言って、片手に持っていたコンビニ袋を顔の横に掲げる。
刑事部のエースである才川が昼飯を食べられるということは、日本が平和である証だ。