君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
「そうだ、今日、同期で飲みに行くんだけど、お前もどうだ? 色んな奴に声かけたから、久しぶりに会える奴もいると思うぞ」
無口で無愛想な自分とは違い、才川は明るく人当たりも良く、誰にでも分け隔てなく接する。そんな彼の周りに人が集まるのは言うまでもない。同じ男から見ても、才川は魅力のある男だ。
(僕があまり人と関わらないやつだと知っているから、声をかけてくれているのだろう。気遣ってくれて嬉しいが、今はそれどころではない)
「悪いがそれは無理だ」
才川には申し訳ないが、今の僕にとって優先すべきは彼女。
「当直?」
「いや、まっすぐ帰りたいんだ」
すると、才川は拍子抜けしたような顔をした。
「えっ、何そういうこと?」
「そういうことって?」
聞き返すと、才川は僕を壁際に寄せ、声を顰める。
「郡司、まさかと思うけど、彼女でもできたの?」
「ああ」
「はっ……マジかよ!?」
才川のその声に、周りにいた職員が僕らを見る。
「うるさいぞ才川」
「悪い」
手で口元を押さえる才川は、どこか感激した様子で。
「でもお前、いつの間にそんな相手がいたんだよ」
会うこともなかったし、そういう話にもならなかったから、特に才川にも花音とのことは話していなかった。
(ここまで驚かれるとはな)
「なんだなんだ、そういうことかよ〜」
才川はしみじみとした顔で頷くと、ニヤニヤと笑い、僕の腕を肘で突く。
「そういうことだから僕はもう行くよ」
そう言って、歩き出そうとするが。
「あっ、おい待てって!」
腕を掴まれ、強引に引き留められる。
仕方がなく足を止める。
ニヤリと笑う才川。嫌な予感がした。
「じゃあさ、せっかくだし、今日は三人で飯っていうのはどう?」
「……は?」
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