君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
駅近にある、才川さん行きつけの居酒屋さんに入ることになり、私たちは大通りに向かって歩いた。
店内に人はまばらで、ボックス席に案内され、私は要くんの隣、腰を下ろす。
「花音ちゃんはお酒飲めるの?」
正面に座った才川さんにメニュー表を渡されながらそう聞かれ、私は答えながらメニュー表を受け取る。
「少しくらいなら、ほとんど飲みませんけど」
「郡司と一緒か。こいつも酒はあんまり得意じゃないんだよ」
「そうなんだ?」
私の問いかけに、要くんは頷く。
確かに、一緒に暮らしていて、要くんがお酒を飲んだりタバコを吸ったりしているのを見たことない。
「仕事柄、飲まないようにしてたら、そうなったって感じかな」
当直とかもあるし、仕事で車を運転することもあるから、普段も飲まないようにしているのだろう。
「でも、今日は飲むだろ?」
「ああ、たまにはな」
「そうこなくっちゃ」
才川さんが片手を挙げ、店員さんに三人分の飲み物とおすすめの料理を頼んでくれる。
少しして料理が運ばれてくると、三人でたわいもない話をした。才川さんは気さくな人で、私は心を開くのに時間が掛からなかった。
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