君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
エピソード1

再会

閉店時間になり店を閉めると、辺りを見回す。
(誰もいないよね)
薄暗い夜道、快晴だった昼間とは打って変わり、雨が降っていた。
折り畳み傘を差すと携帯を片手に握り締め歩き出す。
(大丈夫……大丈夫……)
言い聞かせながら歩き、半分ほど来たところだった。
「……」
自分のものではない足音が聞こえて、足を止め後ろに振り向いてみる。だけど、そこには誰もいない。
(気のせい……?)
再び歩き出す。
(……いや。やっぱり気のせいじゃない。私の足音に合わせるように、他の人の足音が聞こえる)
もう一度足を止めると、それに倣うようにもう一つの足音が止まった。
(間違いない。付いて来られている)
もうあのコンビニは通り過ぎた。近くにひと気のある建物はない。
(どうしよう……どうしよう)
必死に頭を回転させていると。
「__きゃ……!!」
乱暴な手に手首を掴まれる。
張り付くような恐怖に固まっていく体。
ゆっくりと顔を後ろに動かし、戦慄した。
立っていたのは、昼間店の前にいた、フードを被った黒づくめの男だった。
「フッ……」
男の唇には、うっすらとあの気味の悪い笑みが浮かんでいた。
「嫌……! 離して……っ!!」
傘を放り投げ腕を振り払おうとするがびくともしない。
(警察に電話……!)
握っていた携帯で警察に電話をかけようとするが、不気味な笑みを浮かべ続ける男に引っ張り込まれそうになる。
必死に抵抗するも、男相手ではどうにもできない。
(誰か助けて……誰か!!)
心の中で、そう叫んだ時だった。
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