君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
売り場を見ていて一際目を引いたのは、ムーンダストと言う紫色のカーネーションだった。紫と言っても、すみれ色に近い紫もあれば、ビビットピンクが混ざったような、ハッキリとした発色の紫もある。
「それ、最近の人気色なんだよ」
「そうなんですね」
うちの店には赤やピンクのカーネションを置いてあることがほとんど。紫は珍しいから、お客様に喜んでもらえるかもしれない。
(他のカーネーションに比べると原価は高いけど、頑張って売り込んでみようかな)
「このカーネーションを十本、お願いします」
「はいよ!」
「それから、白いカーネーションもお願いします」
白いカーネーションの花言葉は、『あなたへの愛情は生きている』仏用のアレンジメントや花束にも使えるけど、天国のお母さんへ贈る花としても人気があるから、仕入れておきたい。
それから、めぼしい花をいくつか買った。
「はい、お待たせ」
「ありがとうございます」
宮園さんから、包装用紙に包まれたカーネーションを受け取る。
「また機会があったら、声かけるね」
「ぜひお願いします」
車に戻ると、トランクに仕入れた花を乗せる。時間を確認すると時刻は七時頃だった。
店は九時にオープンする。一時間もあれば戻れるだろうから、水あげをして一息つく時間はありそうだ。
車に乗り込むと、すぐにエンジンをかけ発車した。
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