君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
11時近くなると、駅前には人だかりができていた。周辺には、スーツに身を包んだ、SP思われる人たちと制服を着た警察官が立っていた。
(そろそろかな)
販売をしながら、私の視線は人だかりに向く。
(自分が演説するわけじゃないのに、なんだか落ち着かない)
そこに一台の黒塗りの車がやってきた。車の中から降りてきたのは、白いジャケットと膝丈の白いタイトスカートという、爽やかなセットアップコーデをしたショートカットの女性。
どうやら、彼女が今回の選挙の主役である、若葉ゆり子議員のようだ。
その隣には、スーツを着た背の高い女性が立っていた。彼女はSPのようだ。
若葉議員は演説台の隣に立ち、人々の声援に応えていた。
予定していた演説時間から数十分ほど過ぎた頃、また黒塗りの車がやってきた。車は演説場と思われる場所から、数メートル離れたところに停車。先に着いていたSPたちが、車の周りを囲むように立つ。
数秒ほどして、車の中から、背の高い黒髪の男性が降りてきた。
(あっ……)
男性を見た瞬間、心臓を掴まれたかのようになった。
(要くん)
要くんは、警戒した様子で辺りを見渡していた。
後部座席のドアの前に立っていた他の男性SPがドアを開けると、車の中から、金髪の年配男性が降りてくる。男性はにこやかに手を振り、湧き起こる歓声に応える。そしてその後ろから、伊勢谷元総理が降りてきた。
並んで手を振り声援に応える二人に、中腰になった要くんが声をかけると、三人は歩き始めた。他のSPも続いて歩き始める。
(要くん、かっこいい……)
SPとして働く要くんを初めて目にして、胸が躍る。
すると。
(えっ)
ふと、彼がこちらを見た。
(今、目が合った……?)
一瞬だったけど、私を見た要くんは小さな笑みを浮かべ、微笑んでくれた。
それはまるで、私たちが付き合っているという、秘密の暗号のようで。
服の上から、桜色になった胸をぎゅっと握る。
(頑張れ……要くん)
心の中で、そっと彼に声援を送る。
(そろそろかな)
販売をしながら、私の視線は人だかりに向く。
(自分が演説するわけじゃないのに、なんだか落ち着かない)
そこに一台の黒塗りの車がやってきた。車の中から降りてきたのは、白いジャケットと膝丈の白いタイトスカートという、爽やかなセットアップコーデをしたショートカットの女性。
どうやら、彼女が今回の選挙の主役である、若葉ゆり子議員のようだ。
その隣には、スーツを着た背の高い女性が立っていた。彼女はSPのようだ。
若葉議員は演説台の隣に立ち、人々の声援に応えていた。
予定していた演説時間から数十分ほど過ぎた頃、また黒塗りの車がやってきた。車は演説場と思われる場所から、数メートル離れたところに停車。先に着いていたSPたちが、車の周りを囲むように立つ。
数秒ほどして、車の中から、背の高い黒髪の男性が降りてきた。
(あっ……)
男性を見た瞬間、心臓を掴まれたかのようになった。
(要くん)
要くんは、警戒した様子で辺りを見渡していた。
後部座席のドアの前に立っていた他の男性SPがドアを開けると、車の中から、金髪の年配男性が降りてくる。男性はにこやかに手を振り、湧き起こる歓声に応える。そしてその後ろから、伊勢谷元総理が降りてきた。
並んで手を振り声援に応える二人に、中腰になった要くんが声をかけると、三人は歩き始めた。他のSPも続いて歩き始める。
(要くん、かっこいい……)
SPとして働く要くんを初めて目にして、胸が躍る。
すると。
(えっ)
ふと、彼がこちらを見た。
(今、目が合った……?)
一瞬だったけど、私を見た要くんは小さな笑みを浮かべ、微笑んでくれた。
それはまるで、私たちが付き合っているという、秘密の暗号のようで。
服の上から、桜色になった胸をぎゅっと握る。
(頑張れ……要くん)
心の中で、そっと彼に声援を送る。