君が愛おしくて。クールなエリートSPの甘く一途な溺愛事情
家に着く頃には雨は止んだ。
「よかったら使って」
玄関に立つ郡司くんに、私はタオルを渡す。
郡司くんはタオルを受け取ると、艶やかな黒髪から滴る水を拭く。髪をかき上げる仕草が妙に色っぽくて、気分が落ち着かない。
「ありがとう。もう大丈夫」
返されたタオルを受け取ろうと手を伸ばすが、手先が震えて思うように力が入らず、タオルが床に落ちてしまった。
「あっ……ご、ごめん」
かがみ込み、タオルを拾い立ち上がると、郡司くんと目が合う。
「「……」」
少し長い前髪から覗く綺麗な黒い瞳は、十年経っても変わらず私の胸をざわつかせる。飲み込まれてしまいそうな美しい瞳にたまらず目を逸らした。
「えっと……お茶でも飲んでいく?」
(バカ……何言ってるの私)
落ち着かないあまり、思ってもいないことを言ってしまった。
「ごめん冗談。今日はありがとう。帰り気をつけてね。なんて……私じゃなんだから大丈夫だよね」
ヘラヘラと笑うも、郡司くんは変わらず無表情のままだ。
(なんだか、気まずいな)
そう思っていると、郡司くんが徐に口を開いた。
「あのさ、間違ってたらごめん。今井さん、あの男のストーカー被害に遭ってたりする?」
鋭い洞察力に、私は言葉が出なかった。
小刻みに震え出す体。
「っ……」
頭では大丈夫だと分かっていても、体はさっきのことを覚えている。
(怖い)
私は自分の身体を両手で抱きしめた。
すると。
(__え)
大きな体が、私を包み込む。
「ぐ、郡司くん……??」
「大丈夫。もう、大丈夫だから」
私を抱きしめ、優しく頭を撫でながらそう囁く郡司くん。
彼の穏やかな声が私の中に流れ込んでくる。その温かさが、恐怖で冷え切っていた心を溶かしていく。
私は無意識に彼の背中に両腕を回した。
(すごく安心する……)
しばらく彼の胸に顔をうずめ、じっと抱きしめられていると、体の震えもおさまり、落ち着きを取り戻した。
「僕でよかったら、話を聞かせてくれないかな」
「郡司くん……」
「よかったら使って」
玄関に立つ郡司くんに、私はタオルを渡す。
郡司くんはタオルを受け取ると、艶やかな黒髪から滴る水を拭く。髪をかき上げる仕草が妙に色っぽくて、気分が落ち着かない。
「ありがとう。もう大丈夫」
返されたタオルを受け取ろうと手を伸ばすが、手先が震えて思うように力が入らず、タオルが床に落ちてしまった。
「あっ……ご、ごめん」
かがみ込み、タオルを拾い立ち上がると、郡司くんと目が合う。
「「……」」
少し長い前髪から覗く綺麗な黒い瞳は、十年経っても変わらず私の胸をざわつかせる。飲み込まれてしまいそうな美しい瞳にたまらず目を逸らした。
「えっと……お茶でも飲んでいく?」
(バカ……何言ってるの私)
落ち着かないあまり、思ってもいないことを言ってしまった。
「ごめん冗談。今日はありがとう。帰り気をつけてね。なんて……私じゃなんだから大丈夫だよね」
ヘラヘラと笑うも、郡司くんは変わらず無表情のままだ。
(なんだか、気まずいな)
そう思っていると、郡司くんが徐に口を開いた。
「あのさ、間違ってたらごめん。今井さん、あの男のストーカー被害に遭ってたりする?」
鋭い洞察力に、私は言葉が出なかった。
小刻みに震え出す体。
「っ……」
頭では大丈夫だと分かっていても、体はさっきのことを覚えている。
(怖い)
私は自分の身体を両手で抱きしめた。
すると。
(__え)
大きな体が、私を包み込む。
「ぐ、郡司くん……??」
「大丈夫。もう、大丈夫だから」
私を抱きしめ、優しく頭を撫でながらそう囁く郡司くん。
彼の穏やかな声が私の中に流れ込んでくる。その温かさが、恐怖で冷え切っていた心を溶かしていく。
私は無意識に彼の背中に両腕を回した。
(すごく安心する……)
しばらく彼の胸に顔をうずめ、じっと抱きしめられていると、体の震えもおさまり、落ち着きを取り戻した。
「僕でよかったら、話を聞かせてくれないかな」
「郡司くん……」