【Quintet】
名刺に記載された肩書きはYUUKIインターナショナルグループ代表取締役社長、結城冬夜。
YUUKIインターナショナルグループの名前は知っている。主に服飾を専門に扱う有名企業だ。
日本の流行の最先端、渋谷や新宿、銀座などの商業施設に入るメンズブランド、レディースブランドの服の多くがYUUKIインターナショナルグループで製造、販売されている。
奇しくも沙羅が今着ている春物のワンピースも、YUUKIインターナショナルグループから出ているブランドの物だ。
『沙羅さんにお話があるんです。これからお時間よろしいかな?』
口調は穏やかだが、絶対的な権力を持つ人間が醸し出す威圧感。人を射る鋭い目つきが沙羅に本能的な拒否反応を引き起こさせる。
コノオトコハキケン……
ヨウジンシロ……沙羅の中に眠る血が騒いでいる。
忘れもしない、“あの人”の瞳。昔感じたことがある威圧感。同じものを結城冬夜からも感じた。
「……お話とは星夜のことでしょうか?」
『そうですよ。あなたが知りたがっていることを教えて差し上げましょう』
いつの間にか隣に停車していた高級車に二人は乗り込んだ。普通の女子大生ならば運転手付きの高級車を見れば物珍しげに喜ぶだろう。
しかし沙羅は高級車が大嫌いだった。
『さすが葉山家のお嬢さんだ。こんな車には乗り慣れていて驚きもしないね』
座席に向かい合って座っている結城の取って付けた嘘臭い笑顔も嫌いだ。
YUUKIインターナショナルグループの名前は知っている。主に服飾を専門に扱う有名企業だ。
日本の流行の最先端、渋谷や新宿、銀座などの商業施設に入るメンズブランド、レディースブランドの服の多くがYUUKIインターナショナルグループで製造、販売されている。
奇しくも沙羅が今着ている春物のワンピースも、YUUKIインターナショナルグループから出ているブランドの物だ。
『沙羅さんにお話があるんです。これからお時間よろしいかな?』
口調は穏やかだが、絶対的な権力を持つ人間が醸し出す威圧感。人を射る鋭い目つきが沙羅に本能的な拒否反応を引き起こさせる。
コノオトコハキケン……
ヨウジンシロ……沙羅の中に眠る血が騒いでいる。
忘れもしない、“あの人”の瞳。昔感じたことがある威圧感。同じものを結城冬夜からも感じた。
「……お話とは星夜のことでしょうか?」
『そうですよ。あなたが知りたがっていることを教えて差し上げましょう』
いつの間にか隣に停車していた高級車に二人は乗り込んだ。普通の女子大生ならば運転手付きの高級車を見れば物珍しげに喜ぶだろう。
しかし沙羅は高級車が大嫌いだった。
『さすが葉山家のお嬢さんだ。こんな車には乗り慣れていて驚きもしないね』
座席に向かい合って座っている結城の取って付けた嘘臭い笑顔も嫌いだ。