二人で紡ぐLOVE STORY
「ねぇ、臣吾くん」

「ん?」

「いつから、私のことその…/////好きになってくれたの?」

「んー?
“いつから”ってゆうのは、正直わからない。
でも、睦月を意識するようになったのは今年のバレンタインだよ!」

「え?」


今年のバレンタイン――――――

毎年臣吾は大量のバレンタインの贈り物を渡される。
でも、花瑛以外からは絶対に受け取らない。

臣吾からすればそれが普通だし、花瑛以外からはどんな高価な物をもらっても嬉しくもなんともない。

それもあり、睦月と静恵も当然、用意はしない。

反対に光仁は、相手が誰でも受け取る。
静恵も気にしてないので、睦月は光仁に義理チョコを渡した。

『光仁くん、これ…』

『おっ!サンキュ!
睦月ってさ、何処で買ってんの?
去年初めて貰ったじゃん?
あれ、めっちゃ旨かったんだよなぁ〜』

『え?
○○だよ!
私が食べた中で、一番美味しくて見た目も綺麗なチョコレート屋さんだから!』

『え?ショッピングモールとか、デパートとかじゃなくて?』

『うん。
やっぱ贈り物だし、義理って言っても仲良くしてくれてる人だし…
ちゃんとした物を渡さないと!』

『スゲー!
てか、俺にそんな金と労力かけなくて良いんだぜ?』

『うーん…
でも、楽しいよ?
贈り物を選ぶ時!』

『フフ…睦月の彼氏になる奴は、幸せだな!』

『そ、そうかな?』

『あぁ!
俺今、キュン!ってきたもん!』

『……//////だ、ダメだよ!!静ちゃんがいるんだから!』

『はーい!』

『フフ…』
『ハハハッ!』

微笑み合う睦月と光仁。

その光景を、たまたま傍で見ていた臣吾。
光仁に嫉妬したのだ。

光仁が羨ましくて、胸が苦しい程に痛んだ。


「――――それからかな?
睦月のことなんか気になるようになったんだ!
睦月って、表情がコロコロ変わるでしょ?
笑ったり、顔を赤くしてはにかんだり、花瑛や静恵のために悲しんだり……
それを見てるのが、楽しくて……!
いつの間にか、目で追うことが多くなってた!
花瑛といると花瑛ことばっかだったけど、フッと睦月のことが頭に浮かぶようになって、その頭に浮かぶ時間が多くなって、睦月のことしか考えられなくなって、好きだって自覚して、愛しくて、離れたくなくなった」

「そっか!
フフ…嬉しい!」

「あ、ほら!早く食べて帰ろ?」

「うん!」


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