恋愛なんてしない
「いやいやそれはこっちのセリフ。」
私を呼んだのは相馬先輩だった。
「あ、ここの雑貨相馬先輩の家にあったやつですか?」
「うん、ここの好きで。偶然だね。」
「見たことあると思って、どこだろうと思ってたけど先輩の家でした。」
先輩は白いTシャツにジーンズ、サングラスというラフな格好。
「こんなところで会えると思えなくて嬉しい!」
ニコニコ笑いながら嬉しそうに言う先輩に、なんだか恥ずかしくなる。
「ていうか如月、そんなに買ったの?」
私の両腕に下がっている紙袋を見て驚いている先輩。
「あー、はい。なんかセールで思ったより買いすぎちゃいました。」
「送ってく?俺車だし。」
「いえいえ、大丈夫ですよ。先輩も用事あったんじゃないんですか?」
こんなところで会うなんて、何かしらがあったのかと思い聞いてみる。