【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「んぅ…っ、」
荒々しく唇を塞がれ、息が苦しくなってきた頃…ようやく私のことを解放してくれた部長は、上から軽くこちらを睨みつけてきて、、
「ただの部下相手に、こんなこと…するはずがないだろ?」
確かに、っと思うような発言が飛びだした後…部長は私の手を取っていつかのように心臓の辺りにその手を持っていく。
「分かるか?俺がここ数日、どれだけ心配したのか…お前に、どうすれば伝わる?」
ドクンドクン、って…部長の心臓の鼓動が手のひらに伝わってくる。
「怒ってないの…?黙って会社から帰ったこと」
「なぜ、怒る必要がある?俺が怒ってるのはお前が俺を頼らなかった件についてだけだ。」
「会社に行ったんでしょ?なら…聞いたよね?私がミスの発注書を作成したことっ、」
「あれは芳野が作ったものじゃないことくらい、俺には分かる」
「……どうして分かるの?誰も信じてくれなかったのにっ、、」
「どうして…って。毎日、俺の隣で懸命にパソコンと向き合ってるお前を見てきたから。分かるに決まってるだろ…全部教えたのは俺なんだから」
思えば初めから、部長だけはいつも私の味方でいてくれた。入社式に遅刻したあの日からずっと…