エリートなあなた


すっかり落ち込んでしまった遠藤さんと正反対に明るい松岡さんと着いた構造課。



すぐにデスクチェアに座るか、のそのそと亀のような速度で自席へ戻った対照的な2人。



そして私は会議のために諦めた資料作成の続きをしようと、デスクチェアに腰を下ろす。



スリープ状態のPCに明りを戻すと、気持ちを切り替えてひたすら入力に従事する。



最近になって、構造課での自分の立ち位置や要領がつかめて来たと思うこの頃。



いまだ失敗だってするし、男の人との体力差を歯がゆく思う時はよくあった。



それでも時間ははあっという間にすぎて、新たなことへの挑戦がとにかく楽しかった。



「真帆ちゃん――今夜はすっぽん!」


「…まだ言ってるんですか?」


隣からかけられた声に、手を止めて呆れ顔をする。それもスルーで笑顔の松岡さんだ。



「今日はぜったいねー。もう決定したから、あと15分で帰るよ!」


「…は?私もですか」


「何言ってんの。主役がいないと始まんない」


再び動かしていた手を止めさせる発言。他人事だと聞いていたから当然だ。



呆然としている私のPC画面を覗き込んで、上書き保存すると電源もOFFにする彼。



溜め息を吐くと、言われた通りにデスク上に散らばった書類やサンプル類を片づけた。



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