エリートなあなた
せっかくの金曜日の夜デート――それを邪魔する女なんてありえないよ。
「いやいや、私がいたら彼女さんが迷惑ですよ!」
呑気な彼に目を見開きながら返したところ、やはり語尾が強まっていた。
いくら恋愛と遠ざかって、はや約2年な私でもそんな無礼は勘弁させて頂きたいわ。
「真帆ちゃんいなかったら、俺が迷惑がられるの。
もし真帆ちゃんが来てくれなくて別れたら、ずっと隣の席で念仏唱えるけど良いのー?」
「…、分かりました」
「分かればよろしい」と言われてしまい、不満はグッと呑みこんでしまう。
ただし、「松岡さんって、…変わってるって言われませんか?」と遠回しに聞いてみた。
1年半松岡さんの元で働かせて貰っているけれど、…性格がまったく掴めない人だ。
「そりゃあ、AB型のせいじゃないの?」
あくびをしてまた適当に言うけれど、…全国のAB型さんに謝罪して回って貰いたい。