エリートなあなた


そのまま直進して来ると私の隣の空席へ落ち着いてしまった。



「真帆ちゃん久しぶりだねー」


「は、はい…、絵美さんもお元気みたいで、」


「もっちろん!ご飯はもりもり食べてるわ」


唖然とする私を見ながら、テーブル上で頬杖をついてニコニコしている。



どういうこと?と首を捻った先は、もちろん向かい席の松岡さん。



と、呆れた様子で彼もまた頬杖をついてこちらを眺めていたが。



「ちょっとお姉さーん。アナタはコッチでしょ?」


「うっさい!」


「ひっどいなー」


「その口にガムテープ貼っとけ!」


低い声色で、ぴしゃりと一喝。言葉どころか松岡さんへ向ける視線も鋭い。



「…も、しかして絵美さん、て」


「あれ?やだ、コイツから聞いてないの?」


その雰囲気に圧倒されて、肝心な言葉に詰まってしまう。



ところが戻って来た顔は、いつもの綺麗なお姉さんだった。



< 107 / 367 >

この作品をシェア

pagetop