エリートなあなた


これからもきっと、自分のコドモさ加減に落胆することは多いだろう。



だけれど隣で笑っていてくれる、大好きな修平さんがいるから何の不安もなくて。



――今後もし、何があっても2人なら大丈夫だと思えた…。



 * * *



イルカショーを見たあとは水族館を出て車へ乗り込んだ。そして水族館のある港区から熱田区へ移動。



熱田区へ到着すると駐車場へ停めて、まずは熱田神宮近くにある有名なひつまぶし店へ向かう。



混雑する店内で八丁味噌のお味噌汁と一緒に、ボリュームたっぷりのひつまぶしを頂いた。



修平さんに倣ってトライした、お茶漬けや薬味のせなどの食べ方とあまりの美味しさでお腹は大満足していた。




「ここが熱田神宮、なの?」


繋いでいる手にちょっと力を込めて尋ねた先には、立派な社殿がそびえている。



「そうだよ。街中にあるとは思えないだろ?」


そんな問いかけにも一笑してから、懐かしそうに辺りを見渡す修平さん。



「うん、凄く静かだね」


ジャリ、ジャリと、2人で踏みしめる砂利の音と木々の揺れる音とが共鳴していた。



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