エリートなあなた


「…き、をつけてっ、ね…?」――愛しい胸の中で呟いたのは、“いってらっしゃい”の代わり。



「…ああ、ありがとう――お互いに2年、…また毎日励もうな?」


「ん…」


ホッと安堵した声音が寂しさを募らせるから、その場では何も言えなかった。



相思相愛から生まれるパワーを教えてくれた、大好きな貴方の未来を阻んではいけないから。



そして同時に、いつまでもコドモではいられない現実と向き合うキッカケとなった。



これから2年間――私なりに精一杯、日々を大切に過ごしていこうと。



修平さんとの初めてのデートで抱いた、小さな覚悟はもう決まった。



今の私には力をくれるモノがあるから――前に向かって進まなければいけないもの。



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