エリートなあなた
ただでさえ秘書業務が立て込む中で、進行まで任されているのだから当然だろう。
「ご準備大変ですよね、…よければ何か」
「あー、いいのいいの!大丈夫よ、修平のサポートだけだし」
「っ、そ、そうですか、」
「そうそう。アイツに任せて私は見てるだけー」
就業時間がすぎていても、やっぱり自分だけ帰るのは部署の者として忍びない。
だけれど、手をぶんぶん豪快に振っておどける彼女。ここは笑ってスルーすべきなのに、不器用な自分がもどかしい。
「それよりも、私のせいで送迎会出来なくてごめんね…!
真帆ちゃんはゆっくり休んで来週に備えて、ねっ?」
今月は特に多忙を極めている絵美さん。秘書課のメンバーで私の送迎会をしよう、という彼女の提案が実現出来なかったがゆえの謝罪だろう。
優しい絵美さんにまた気遣いさせながら、複雑な気持ちがかき乱れる自分を愚弄したい。