エリートなあなた
この気持ちはすぐ消えると思っていたのに。どうして今もなお、増えているの…?
その後、全体会議は部長が締めて終わった。明かりの戻った会議室を、ぞろぞろと部員が出ていく。
「ああ疲れたー」
「遠藤、オジさんだろ」
「はいそーです、何とでも言って下さい」
辛辣な言葉を投げる松岡さんに、もう諦めの境地と言った声音の遠藤さん。
彼らと一緒に歩いていたものの、黒岩課長の眼差しが忘れられずに上の空だった私。
試作部へ異動して、既に1年半が経過している現在――
黒岩課長と毎日顔を会わせていても、ほぼ目が合うことはなくなった。
まして微笑みかけられることもない。普通の上司と部下の関係と比べても、上手くいっていない気がする。
ずっと気持ちを悟られないように必死だったけど。…部下としても落第点の私は、仕事中に厳しい目を向けられるのみ。