無愛想な天才外科医と最高難度の身代わり婚~甘く豹変した旦那様に捕まりました~【職業男子×溺愛大逆転シリーズ】
思うところがないわけではないが、それを差し引いても真紘との同居生活はとても穏やかなものだった。
毎日家中をピカピカに掃除をして、料理をこしらえてと、やっていることこそ横井家にいた時と変わりはない。
異なるのは、由惟を取り巻く環境だ。なにせ、テレビのリモコンを投げつけられることも、理不尽に罵倒されることもないのだから。素晴らしい日常を、由惟は存分に謳歌していた。
その日も真紘の帰りが遅いのをいいことに、大胆にもダイニングに裁縫道具を広げて、ミカちゃん人形の新しいスカートを縫っていた。
これまでは、真紘が働いている間に自分だけが趣味に耽ることに後ろめたさがあって、隠れるようにこそこそ縫い物をしていた。
だが、いかんせん自室の机はスペースが狭い。ちょっとの間だけならバレずにできるかな、と一度リビングに進出したらもうダメだった。
少し毒のある真紘の態度に慣れてきたのもある。怒られたら謝ればいい。そんなこと、横井家にいた時は考えもしなかったのに不思議なものだ。
自分の変化に自然と笑みがこぼれる。
「やっぱりギャザーで寄せて裾を広げるようにしようかなー」
針を動かしながら鼻歌を歌うように独り言を呟いていた時だった。
毎日家中をピカピカに掃除をして、料理をこしらえてと、やっていることこそ横井家にいた時と変わりはない。
異なるのは、由惟を取り巻く環境だ。なにせ、テレビのリモコンを投げつけられることも、理不尽に罵倒されることもないのだから。素晴らしい日常を、由惟は存分に謳歌していた。
その日も真紘の帰りが遅いのをいいことに、大胆にもダイニングに裁縫道具を広げて、ミカちゃん人形の新しいスカートを縫っていた。
これまでは、真紘が働いている間に自分だけが趣味に耽ることに後ろめたさがあって、隠れるようにこそこそ縫い物をしていた。
だが、いかんせん自室の机はスペースが狭い。ちょっとの間だけならバレずにできるかな、と一度リビングに進出したらもうダメだった。
少し毒のある真紘の態度に慣れてきたのもある。怒られたら謝ればいい。そんなこと、横井家にいた時は考えもしなかったのに不思議なものだ。
自分の変化に自然と笑みがこぼれる。
「やっぱりギャザーで寄せて裾を広げるようにしようかなー」
針を動かしながら鼻歌を歌うように独り言を呟いていた時だった。