無愛想な天才外科医と最高難度の身代わり婚~甘く豹変した旦那様に捕まりました~【職業男子×溺愛大逆転シリーズ】
「血は止まったか」
唇を離して、真紘はなんでもないように言う。由惟の思考はフリーズしていてそれどころじゃない。
手首は掴まれたまま、視線が絡み合う。真紘がニッと口角を上げた。
「今日は叫ばないな」
「それは……」
なぜだろう。驚いて思考停止状態だったから?
でも多分、また真紘に触れられてもフラッシュバックは起きない気がした。彼が由惟に危害を加えるような人でないことは、短い時間の中でもちゃんとわかっている。優しくないし憎まれ口ばかりだけれど、誠実な人だ。
「顔、真っ赤」
指摘されて初めて、顔面が尋常じゃないほど熱を持っていることに気がついた。自覚してしまうとさらに顔の温度が上がる。
「だっ、て……こんな、いきなり……」
舌ももつれて言葉がうまく紡げないのがもどかしかった。
「血が出てたから消毒は必要だろ」
「そ、そういうことじゃなくて。百歩譲って消毒が必要っていうのはわかりますけど、なんでこんな、こんな……」
「嫌だったか?」
問われて言葉に詰まった。嫌なんて一ミリも思わなかった自分に驚いている。
「嫌とか、その、そういう次元の話じゃなくて……と、というか私、その、あの、色々初めてだから、こういうことされると、えっと、ちょっとびっくりするっていいますか」
自分が何を口走っているのか、もはやわからない。動揺しすぎて脳内処理に負荷がかかり、頭からモーター音が聞こえてきそうだ。
ふと見ると、真紘が眉間に皺を寄せて固まっていた。
唇を離して、真紘はなんでもないように言う。由惟の思考はフリーズしていてそれどころじゃない。
手首は掴まれたまま、視線が絡み合う。真紘がニッと口角を上げた。
「今日は叫ばないな」
「それは……」
なぜだろう。驚いて思考停止状態だったから?
でも多分、また真紘に触れられてもフラッシュバックは起きない気がした。彼が由惟に危害を加えるような人でないことは、短い時間の中でもちゃんとわかっている。優しくないし憎まれ口ばかりだけれど、誠実な人だ。
「顔、真っ赤」
指摘されて初めて、顔面が尋常じゃないほど熱を持っていることに気がついた。自覚してしまうとさらに顔の温度が上がる。
「だっ、て……こんな、いきなり……」
舌ももつれて言葉がうまく紡げないのがもどかしかった。
「血が出てたから消毒は必要だろ」
「そ、そういうことじゃなくて。百歩譲って消毒が必要っていうのはわかりますけど、なんでこんな、こんな……」
「嫌だったか?」
問われて言葉に詰まった。嫌なんて一ミリも思わなかった自分に驚いている。
「嫌とか、その、そういう次元の話じゃなくて……と、というか私、その、あの、色々初めてだから、こういうことされると、えっと、ちょっとびっくりするっていいますか」
自分が何を口走っているのか、もはやわからない。動揺しすぎて脳内処理に負荷がかかり、頭からモーター音が聞こえてきそうだ。
ふと見ると、真紘が眉間に皺を寄せて固まっていた。